CPU

Intel Cascade Lake-SPのダイは3種類

(Source:Hardwareluxx.de)

Intelは先日、第2世代Xeon Scalable processorとなる「Cascade Lake」を正式発表した。「Cascade Lake」ではOptane DC Persistent MemoryのサポートおよびVNNI, DL-Boostの追加が行われた。またResource DirectorおよびSpeed Select technologyによる柔軟性の向上も行われている。

そしてIntelは「Second Generation Intel(R) Xeon(R) Scalable Processors Specification Update」と呼ばれる資料を公開した。この資料では前世代の「Skylake-SP」同様、「Cascade Lake-SP」も3種類のダイ―Lowコア Count (LCC), Highコア Count (HCC), Extremeコア Count (XCC) の3種類のダイがあることが明らかにされている。そしてLCCはR1 stepping、HCCはL1 stepping、XCCはB1 steppingであることが示されている。

この資料で最もページが割かれているのは各モデルのTurboBoost時の挙動で、AVXを使用しない場合、AVX 2.0を使用する場合、AVX-512を使用する場合それぞれについて記載されている。「Cascade Lake-SP」のLCC, HCC, XCCそれぞれのコア数やダイサイズについての記載はないが、「Cascade Lake-SP」が「Skylake-SP」のマイナーチェンジにとどまる製品であるため、前世代の「Skylake-SP」と大きな変更はなく、コア数についてはLCC=10コア, HCC=18コア、XCC=28コアと予想されている。少なくともXCC=28コアは確定的で、HCC=18コアも「HCC and LCC Processors optimized for highest perコア performance」の項目に掲載されているモデルの最大コア数が18コアであることから、ほぼ間違いないと思われる(※Hardwareluxx.deの原文では8コアとなっている。「Skylake-SP/Cascade Lake-SP」の構造上、8コアは相当やりにくいはずなので10コアの間違いと思われる)。

ダイサイズについてはLCC=322mm2, HCC=484mm2, XCC=698mm2という数字がHardwareluxx.deに掲載されている。一方、「Skylake-SP」は登場時のAnandTechの実測値が順に308mm2, 473mm2, 677mm2であった。単純に数字を比較すると若干「Cascade Lake-SP」の方が大きくなっているように見えるが、測定誤差も含めれば実際のところは 「Skylake-SP」のそれと大きく変わっていることはないと予想される。

資料では「82xx, 62xx, & 52xx XCC Wave 2 Processors」と「HCC and LCC Processors」に分けてBoost時の周波数が記載されている。XCCは28コアのダイで、18コア超のモデルないしはL3=24.75MB超のモデルは必然的にXCCのダイを使うことになるが、「82xx, 62xx, & 52xx XCC Wave 2 Processors」の項目には18コア以下かつL3=24.75MB以下のモデルも多数掲載されている(無印モデルだけでもXeon Gold 6254, 6246, 6244, 6242, 6240, 6236, 6226, 5222, 5220, 5218が該当する)。さらに5220と5218については「HCC and LCC Processors」にも記載がある。

Intel ARKで確認できるSteppingも大部分がXCCのものとされるB1 steppingで、HCCのL1 steppingやLCCのR1 steppingを用いるものは下位の一部にとどまっている(ちなみにXeon Gold 5220はL1 stepping、Xeon Gold 5218はB1 steppingのみが掲載されている)。この傾向は前世代の「Skylake-SP」でも見られ、XCC=H0 steppingが上位の多くのモデルに用いられており、HCC=M0 steppingやLCC=U0 steppingのモデルは下位の一部にとどまっている(そもそもH0 steppingを用いるXeon Scalable Processorは全て「Skylake-SP」のXCCのダイを用いている、ないしはB1 steppingのXeon Scalable Processorは全て 「Cascade Lake-SP」のXCCのダイを用いているという認識が誤りの可能性??)。

 

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