DDR4の次世代メモリ規格であるDDR5が来年後半から生産にはいるようです。
DRAM周波数の向上とともに、消費電力の削減や容量の増加、クロックスピードにおける全体の底上げが図られるものです。
DDR5での最大の変更点が16Gbit以上のチップをモノリシックな設計でサポートすることです。これにより1枚のモジュールあたりの容量を、ダイの積層等の技術を用いずとも増量できます。またDDR5はメモリ全体のproductivityも向上、DDR5では周波数を向上させずともDDR4を上回る性能が得られることになります。同じ3200MT/sであれば、DDR5メモリはDDR4のそれの36%の実帯域を得られる。さらにDDR5は4800MT/sでの動作を想定して設計されていることから、3200MT/sのDDR4と比較すると87%もの帯域向上したものとなります。規格全体のライフスパンを見ると、DDR5は4266~6400MT/sでの動作が想定されています。噂の生産開始時期ですが、現時点では、JEDECのDDR5の規格策定は完了していないにも関わらず、MicronはDDR5 DRAMの生産を2019年後半としているとのことです。
最も早期にDDR5がもたらされるのがサーバーやデータセンターでこれが2019~2021年の立ち上がりとなっているようです。デスクトップやノートPCでは2020~2023年と若干後ろになり、一般機器・産業向けは2021~2024年となる。製造プロセスはTSMCのプロセスで表されており、サーバー向けの早いもので「N7」、デスクトップ・ノートPC向けが立ち上がる頃は「N7+」が想定されている模様(産業向けは12FFCや16FFCも想定)。
次期はわかったが実際に、どのプラットフォームでDDR5を採用されはじめるのかというところです。2019年後半に登場するIntelのサーバー向けプラットフォームとしては「Cooper Lake-SP」があります。DDR5対応プラットフォーム最初の製品になる可能性がございます。「Ice Lake-SP」「Cooper Lake-SP」は、同じプラットフォームなので、「Cooper Lake-SP」次第ということになります。AMDのサーバー向け製品は、「Rome」の次に「Milan (Zen 3)」が2020年頃に予定されているが、AMDはプラットフォームの互換性を重視する傾向が強いため、「Milan」のタイミングでDDR5を採用するか、その次か、それとも「Milan」がDDR4/DDR5両対応になるかというところです。
コンシューマ向けのうちAMDの「Zen 2」はDDR4のままで確定です。続く「Zen 3」も「AM4は2020年まで使えるプラットフォームとなる」という発言があった事なと考えますとDDR4をサポートすると考えられます。Intelは、「Ice Lake」が濃厚そうです。新アーキテクチャの世代でいろいろと変わりそうであるからです。真相はどうなるものでしょうか、来春か来年6月頃には判明していると思われます。