CPU

AMD Ryzen 3000 seriesに対応するためのBIOS

 

(Source:techPowerUp!)

AMD Ryzen 3000 seriesに対応するためのBIOSの準備が始まっています。ASUS, Biostar, MSIがAGESA version 0.0.7.0をリリースし、Ryzen 3000 series―「Matisse」のサポートのためのマイクロコードアップデートが行われた。

このアップデートはX470及びB450―つまり400 seriesチップセット搭載マザーが優先されているが、一部のX370マザーボードにも対応するアップデートが行われている。

「Zen 2」世代ではCPUコアのダイとメモリコントローラやそのほかのI/Oを司るダイが別となる。両者はInfinity Fabricで接続される。このMCM構成に対応するための設定やオプションが新たに配布されたAGESA version 0.0.7.0で追加されていると指摘がある。

1つめがUCLKと呼ばれるオプションである。「Zen/Zen+」のInfinity Fabricはメモリの周波数と同期しており、「Zen 2」も同様であろうと推測されるが、メモリのオーバークロックという面ではInfinity Fabricがメモリ周波数と同期してしまうのは不利となる。ここで追加されたのがUCLK optionで「Auto、UCLK==MEMCLK、UCLK==MEMCLK/2」の3つの設定が可能となっています。Precision Boost Overdrive周りも大幅に手が入り、Boostの設定がより柔軟となり、またアルゴリズムも強化された模様だが、初期にAGESA 0.0.7.0をAMD 400 seriesの組み合わせたものは、バグが多いようで、現行の“Pinnacle Ridge”と新しいPrecision Boost Overdriveのアルゴリズムの組み合わせは未熟なようである。またI/Oコントローラ周りの設定でPCI-Expressレーンの世代を「Gen 4.0」まで選べるようになっているという。既存の400 seriesマザーボードでPCI-Express 4.0に対応できるのならばアップグレードを考えているユーザーには朗報であるが、techPowerUp!が詳しい筋から聞いた情報として、AMDのPCI-Express 4.0の実装には、マザーボード上に別途redriver deviceが必要で、そのデバイスの価格は無視できるほどのものではない。例えばTexas InstrumentsはGen 3.0のredriverを$1.5で販売している(1000個ユニット取引時の1個の価格)。20レーン分のredriverを用意するとなると$15~20程度のコスト上昇を見なくてはならない。基本的には新マザーが必要と思っておいた方良さそうです。

PCI-Express 4.0の対応の可否はX570チップセットを搭載しているか否かではないことになるので、コストと手間さえ許せばプレミアをつけつつ「Ryzen 3000 series, PCI-Express 4.0 Ready!!」とうたったX470ないしはB450マザーを今からフライングし出すことは可能だと思う。

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