Intelが、複数のチップセットを22nmプロセスに戻す予定のようです。具体的なチップセットの名前としてH310→H310Cへの移行があります。これまで、IntelのチップセットはCPUよりも一世代前のプロセスで製造されていました。現在は、10nmプロセスが遅れており、14nmプロセスの容量が逼迫する事態となっています。H310は14nmプロセスで製造されています。これを22nmプロセスでの製造とし、H310Cとして投入するらしいです。H310Cはダイの大型化と若干の電力効率のロスを生じるが、ソフトウェア・ドライバソリューションでWindows 7のサポートが復活するとみられています。10月~11月頃には市場に出回るようです。
Intelの14nmプロセスの製造数が需要に追い付いていません。14nm CPUが不足しています。これに関連して、Intelが一部のチップセットをTSMCに外注するのではないかという報道がされたりしていましたが、この件については、否定のコメントが出ています。今回の話も14nmプロセスの生産数に関連するもので、ローエンドのチップセットを14nmから22nmでの製造に戻すというものです。Z370(「KBL-R PCH」)を除いた「CNL PCH」呼ばれる300 seriesチップセット群は14nmプロセスで製造される。「CNL PCH」という名がついている以上、開発当初は10nmの「Cannon Lake」と組み合わせることを想定していたチップセットなのですが、現状組み合わされるCPUは、「Coffee Lake-S、-U、-H / Whiskey Lake-U」いずれも14nmで、CPUもチップセットも同じプロセスに集中する事態となっているのです。とにかく、近年のAMDの追い上げによりバタバタしていることには間違いなさそうです。
CNL PCHの中にはローエンドであるH310も含まれています。これを22nmプロセスで製造して14nmの需要と供給のバランスを再調整しようという狙いであることには間違いないようです。ダイの大型化と電力効率の若干のロスが懸念されてますが、致し方なしの見方が大勢のようです。H310とH310Cのダイサイズを比較した記事では、前者が8.5×6.5mm=55.25mm2、後者が10×7mm=70mm2と報じられています。一部情報にある、Windows 7のサポートが復活する可能性が地味に話題になっていますが、どれだけのベンダーがデバイスドライバを用意するのか疑問であります。