Intelが10月8日にHEDT向けCore-X 9000シリーズ発表しました。
■Intel Core-X 9000シリーズ
型式 | 周波数 | C/T | キャッシュ | TDP | 対応メモリ |
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i9-9980XE | 3.00-4.50GHz | 18/36 | 24.75MB | 165W | DDR4-2666 4ch |
i9-9960X | 3.10-4.50GHz | 16/32 | 22MB | 165W | DDR4-2666 4ch |
i9-9940X | 3.30-4.50GHz | 14/28 | 19MB | 165W | DDR4-2666 4ch |
i9-9920X | 3.50-4.50GHz | 12/24 | 19.25MB | 165W | DDR4-2666 4ch |
i9-9900X | 3.50-4.50GHz | 10/20 | 19.25MB | 165W | DDR4-2666 4ch |
i9-9820X | 3.10-4.20GHz | 10/20 | 16.5MB | 165W | DDR4-2666 4ch |
i7-9800X | 3.80-4.50GHz | 8/16 | 16.5MB | 165W | DDR4-2666 4ch |
これらの製造プロセスはを14nm++とのこと、使用されているコアが「Skylake-X」なのか「Cascade Lake-X」なのかどうか不明であります。スペックを確認しますと、これまでより統一化された箇所が多いです。TDPは全ラインナップで165Wです。PCI-Express 3.0レーンの数もラインナップによる差はなくなりました。すべて44レーンが確保されています。(さらにチップセット経由の24レーンが加わり、プラットフォーム合計では68レーンです。)
Core i9-9900K、i7-9700K、i5-9600Kは、TIMがソルダリングに変更されたことが話題になりましたが、こちらのCore-X 9000 seriesも同様に、TIMがソルダリング仕様に変更されているようです。「Solder Thermal Interface Material (STIM)」と題されたスライドで、熱伝導効率の向上とオーバークロック性能の底上げが強調されていました。
先代のCore-X 7000シリーズではL3キャッシュ容量は1.375MB×コア数の関係を維持していました、しかし、今回のCore-X 9000 seriesはこの関係を崩されています。12コアや10コアのCore i9-9920X, i9-9900Xでは19.25MB=14コア分のL3キャッシュが有効化されています。Core i9-9820X、Core i7-9800Xでは16.5MB=12コア分のL3キャッシュが有効化されています。これは性能の底上げを狙ったものと思われます。(Xeon Scalable Familyではこの手法が一部のモデルで採用されています。無効コアのL3キャッシュのみを有効化して少コアながら大容量のL3キャッシュを搭載している製品が存在しています。)
SocketはLGA2066に対応し、現行のX299マザーボードでBIOS updateによる対応が可能です。発売予定は11月とのこと。LGA1151にCore i9-9900K、i7-9700K、i5-9600K、LGA2066にCore-X 9000シリーズが発表されましたが、今年初めに発見された脆弱性への対応は、異なっています。まずCore i9- 9900K、i7-9700K、i5-9600Kは、Meltdown Variant 3とVariant 5に対して新たにハードウェアレベルでの対策が施されています。先に発表された「Whiskey Lake-U」と同様の対策がされています。一方、Core-X 9000シリーズやXeon W 3175Xは、6製品ともFirmwareやOSでの対策となります。「Amber Lake-Y」と同等であり、従来の製品と変わらない。「Coffee Lake-S Refresh」の3製品は「Coffee Lake-S」Core-i 8000 seriesのU-0 steppingからP-0 steppingにsteppingが変更されたという噂があり、8コアの新たなダイを起こす際に、「Whiskey Lake-U」と同様の対策を採用したようです。