(Source:techPowerUp!)
Intelは10月2日、High-end Desktop (HEDT) 向けの新製品として第10世代Core X processor 「Cascade Lake-X」を発表しました。第10世代Core X processorは前世代と比較すると価格が50%以上引き下げられており、AMDの第3世代RyzenスレッドripperおよびRyzen 9 3950X($750)への対抗を強く意識した価格設定となっています。前世代の第9世代Core X seriesと比較するとコア・スレッド数は十の位が同じであれば同等であり、最上位のCore i9-10980XEはi9-9980XEと同じ18コア/36スレッドCore i9-10940Xであればi9-9940Xと同じ14コア/28スレッドである。L2, L3 cacheの容量も同様です。周波数も10コアのCore i9-10900Xでは定格・Boost時ともにやや上昇しているが、12コアのCore i9-10920X以上においてはBoost時の周波数がやや上昇したのみで定格周波数は据え置かれています。前世代との相違点としては、より高い周波数のメモリへの対応で、DDR4-2666からDDR4-2933までの対応となります。ただし、DDR4-2933に対応できるのは1 DIMM/chの時で、2 DIMM/chの場合はDDR4-2666までの対応になります。CPUから出るPCI-Express 3.0レーンの増加され44レーンから48レーンになり、Xeon SPと同等の本数になりました。しかし一番の注目点はその価格設定で、前世代の同コア・同スレッド数の製品から大幅に下がり、特に最上位のCore i9-10980XEはi9-9980XEから50%以上の値下がりとなっています。今回の製品はいずれもCascade Lake-SPのうち18コアのHighコア Count (HCC) のダイ(L1 stepping)を用いたものと推定され、その気になれば28コアのExtremeコア Count (XCC) のダイ(B1 stepping)を用いてラインナップを上に伸ばすこともできなくはないように感じます。諸事情により今回はHighコア Countのダイを用いるにとどめ、その分価格を競争力のあるものに設定したようです。実際、第9世代と比較するとだいぶ手の届きやすい価格となっています。HEDTなシステムを組む上で十分選択肢になる製品です。市場にどれだけ流通するのかが気にかかります。