先日、Intelの次世代Processorである「Comet Lake-S」の噂がインターネット上に出回りましたね。その後XFastestが匿名の筋から得た情報によると、先日の情報の信憑性は半分程度であるという。新たに得た情報によると、「Comet Lake-S」は最大10コア/20スレッドとなるが、SocketはLGA1159ではなくLGA1200ということらしい。今回の匿名の情報も情報元は示されていないが、画像はIntel公式が使用するデータファイルのそれによく似ています。「Comet Lake-S」の概要であるが、最大10コア/20スレッド、新たな機能としてWi-Fi 802.11ax, Intel RST 17等が挙げられています。SocketはLGA1200、対応するチップセットはIntel 400 series、そして対応するTDPの最大値は125Wとなります。
(source: ComputerBase.de)
「Intel(R)コア(TM) (Comet Lake-S) Platform Overview」というスライドです。まずProcessorの仕様であるが、最大10コア/20スレッドとなるのは既報通りです。変更点は2点で、SocketがLGA1200になること、TDPがEnthusiast 125W, Corporate/Mainstream 65W, Low Power 35Wの3区分に分けられることである。65Wと35WのSKUは従来通り存置される模様だが、今までEnthusiastに相当する区分のSKUはTDP95Wであり、これが引き上げられることになる。また先日のリーク情報にあったCore i9 10900KFの105Wでもありません。対応メモリは左側の一覧表には記載がありませんが、右側のブロック図を見ると2ch DDR4-2666と明記してあります。この通りならばDDR4-3200への対応は見送られたということなのかもしれません。I/Oであるが、引き続きPCI-Express 3.0となるようです。CPU側から16レーン、チップセットから最大24レーンがでる。チップセット側のI/Oは40の高速I/Oを備え、PCI-Express 3.0に最大24本、USB 3.1に最大10ポート(うち10Gbpsは6ポートまで)、SATA 6.0Gbpsに最大6ポートを割り振ることができるようです。対応チップセットはIntel 400 seriesで、Z490, Q490, H470, HM470, QM470, B460, H410, C256, CM256等の名前が挙がっています。LGA1159になるかLGA1200になるかはわからないが、「Comet Lake-S」のタイミングで新Socketと新チップセットが来るという見方が今のところの大勢です。しかし、ComputerBase.deが推測するSocket変更の理由が、TDP125Wに対応させる―つまりは電力供給周りの理由である。Socket変更の際に期待される新I/O―現在で言えばPCI-Express 4.0への対応は今まで出た情報では見られません。また「Comet Lake-S」そのものも10コア/20スレッドになるとはいえ、Skylake→Kaby Lake→Coffee Lake/Coffee Lake Refreshの延長線上にある14nm+++ processorであり、決して「Sunny Cove」を14nm+++で製造したものではなさそうです。Socketが変わるならば新I/O等、もう一押し欲しいところであります。さらにうがった見方をしてしまうと、「Comet Lake-S」の次の世代(「Rocket Lake」?)でPCI-Express 4.0が来てしまい、そのタイミングで再度Socket変更がかかるというシナリオが想像できます。現行のLGA1151 v2のまま、TDP95Wまでは既存マザーで対応可、TDP125Wモデルは新チップセットマザーで対応するとしてくれれば現行世代CPUのアップグレードパスとして生かせそうでありましたが、この対応はサポート面では割と面倒なのかもしれません