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AMD 第3世代Ryzenは、新たな最適化を必要としないような設計へ

(Source:Tom’s Hardware)

CES 2019でAMDは7nmプロセスの第3世代Ryzen(=「Zen 2」を使用するRyzen 3000シリーズ。以下Ryzen 3000シリーズと表記)と同じく7nmプロセスで製造されるRadeon VIIを披露しました。Tom’s Hardwareでは幸運にもAMDのCTOであるMark Papermaster氏にイベント後話を聞くことができた。Papermaster氏はTom’s HardwareにRyzen 3000 シリーズの基本的な設計に関するいくつかの見識と、現行のソフトウェアが新たなRyzen 3000シリーズで良好に動作することを示した。

 

第1世代のRyzen processorは全く新しいコアの設計で革新的なものであったが、一方でいくつかのアプリケーションでは予想よりも低い性能にとどまった。特にゲームのようなレイテンシがシビアなソフトウェアで顕著であった。AMDはソフトウェア開発者と協力し、新しい「Zen」マクロアーキテクチャに向けたコードに関する知識を広めていった。そしてメインストリームデスクトップチップセットの問題の大部分を修正していった。Papermaster氏によるとこれらの初代Ryzenで行われた「Zen」に向けた最適化は、次のRyzen 3000シリーズにもそのまま適用できると述べた。

「Zen」では新たにCore Complexと呼ばれる設計を採用した。加えてアーキテクチャも抜本的に変更されたため、初代Ryzenでは一部のソフトウェアで本来の性能を出せず、それゆえソフトウェア開発者とともにコードを「Zen」アーキテクチャに向けて最適化するという作業が必要であった。現在では努力が実り、多くの問題が解決されたが、次のRyzen 3000 シリーズ(「Zen 2」)では、その「Zen」アーキテクチャに向けた最適化が有効で、初代Ryzenのようにソフトウェアの最適化に多大な労力をかける必要がなくなる(全く最適化が必要ではないというわけではないと思うが、大幅にその労力は軽くなるということだろう)。

Ryzen 3000シリーズで最適化の労力が緩和する理由として、これまで同様のCore Complex設計をとること、(Core Complexで)共通のI/Oダイを有することがある。I/Oダイの採用はEPYCやThreadripper等マルチダイの製品においてより有効に働きそうにあります。I/Oダイの採用は大幅な変革と言える「Zen 2」だが、一方でCPUコアとなるCore Complexはこれまでの正統進化形となるということだろう。

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